こんにちは。光学、光でのお困りごとがありましたか?
光ラーニングは、「光学」をテーマに様々な情報を発信する光源を目指しています。情報源はインターネットの公開情報と、筆者の多少の知識と経験です。 このページでは、Zemaxホームページで公開されている技術記事、OpticStudioのノンシーケンシャルモードについて を短くまとめます。
このページの使い方
技術記事(ナレッジベース)は、OpticStudioを深く知るうえで非常に有用ですが、有用な記事ほど長くなってしまいます。書かれている内容をざっと把握して、「この記事に知りたいことが書いてある!」と感じることができれば、ぜひ記事にアクセスして詳細を確認してほしいです。
また、技術記事に出てくる用語などをさらに踏み込んだ説明をしているページもあるので、そちらもご覧ください。説明ページの1番目は、こちら(ノンシーケンシャル光線追跡とは?)です。
「OpticStudioのノンシーケンシャルモードについて」まとめ
- ノンシーケンシャルモードは、シーケンシャルモードよりも柔軟性が高い光線追跡ですが、光線追跡には時間がかかります。
- ノンシーケンシャルモードには、「純粋なノンシーケンシャル」と「シーケンシャルとノンシーケンシャルの混合 (ミックス) モード」の2種類があります。
- 純粋なノンシーケンシャル: 光源、オブジェクト、ディテクタまですべてノンシーケンシャルモード環境で設定された状態。
- 混合 (ミックス) モード: シーケンシャルモードの途中にノンシーケンシャルのオブジェクトを挿入した状態。光源とディテクタ (像面) は基本的にシーケンシャルモードを使用する。
- ノンシーケンシャルモードでは、点光源以外の複雑な光源設定が容易に可能です。
- シミュレーションを確認するには、その場所にディテクタオブジェクトを設置して、マニュアルで光線追跡を実行する必要があります。
- CADオブジェクトをインポートして、光学特性を適用したうえで光線追跡の対象にできます。
- 屈折反射以外に、光線分割、散乱、バルク散乱、蛍光、複数の次数の回折光のモデル化、干渉縞シミュレーションを取り扱えます。
所感
この技術記事は、OpticStudioのノンシーケンシャルモードがいかに幅広い光学現象をサポートできるかを紹介した入門記事になります。ただ、ミックスモードについてはシーケンシャルモードの知識が必要なので、初見で構成やメリットを理解するのは難しいかもしれません。個人的には、「光学系をモデル化する」のが目的であれば、シーケンシャルモードよりもノンシーケンシャルモードの方が直観的で受け入れやすいと思います。両方のモードを目的に合わせて使い分けることができれば、OpticStudioでの作業は格段に効率化するので、ぜひとも両方に触ってほしいと思います。光ラーニングが、その助けになればうれしいです。
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